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公文式に弊害はある?メリット・デメリットと活用方法を元教室運営者や公文生に聞いてみました。

いおり
いおり
こんにちは、いおり(@iori_ichikanika)です。

2歳と6歳の娘がおり、最近「公文式の体験学習」に行き始めました。

娘たちに公文を習わせようか悩む中で

公文に幼少期に通った友人(東大卒と阪大卒)の話を聞き

書籍を読み漁り

公文で実際に指導をしていた先生(知人)の話も聞いた

ので、公文式のメリットとデメリット、通わせる上での注意点についてまとめました。

公文は、「東大生の3人に1人が学んでいた」ということでも有名な自学自習のメソッド。

「ちょうどの学習」を「自分の力で」することで、達成感を味わいどんどん伸びていく、というのがウリです。

世界中に広がりを見せ、「やっててよかった!」の声も多い一方、スピード重視であることから「高い理解力」や「思考力」は生まれないとも言われています。

ただ、私が考える一番の弊害は「他人と比較しやすいことから、子供が親のエゴの犠牲になる危険性を秘めている」ということです。

まだ公文式に通わせていないからこそ、客観的な目線で様々な意見をまとめてみました。

公文式とは

〈公文式の特長〉

公文式は、

  • 個人別のちょうどの学習で
  • 学年を超えて進み
  • 子供の能力を最大限に伸ばすことを目指す

学習目標は、できるだけ早い時期に、「自学自習で高校教材」を学習すること

公文式は、当時高校の数学教師であった公文公(くもん とおる)が、

「我が子が高校数学で困らないようにするには、家庭で何をしておけば良いのか」

考えて、我が子を実験台に作り上げたメソッドです。

自分で学ぶ経験をさせながら「高い基礎学力」「自分で学ぶ力」を養うことを目的としています。

公文式のメリット

メリットは、だいたい「公文式とは」でご説明した部分です。

加えて色々お話を聞いた中で思ったのは以下の通り。

公文式のメリット

  • 自分にぴったりの進度で学べる
  • 基礎がしっかりと身につく
  • 常にアウトプットなので「ぼーっと話を聞いて終わった」ということがない
  • 毎日学習する習慣が身につく

自分にぴったりの進度で学べる

言わずもがな、ですが、公文の魅力といえば、これですよね。

幼少期、学習のペースは本当に千差万別。

理解が早くてどんどん進む子もいれば、ゆっくりな子もいる。

それを、「同学年」という理由だけで、同じことを学ぶ授業ってナンセンスだなぁと常々思っています。

簡単すぎると飽きて楽しくなくなっちゃうし、難しすぎると勉強が嫌いでコンプレックスになっちゃう。

「子供はちょっと挑戦したい」が正解だと思っていて、ちょっと難しい問題にすごい眉間にシワ寄せながら取り組んで、できた瞬間のパッと晴れた顔。

最高だと思います。

子供が勉強を好きになるのって、こんな時だよね。

基礎がしっかりと身につく

後ほど算数の具体例を挙げますが、公文はとにかく「スモールステップ」で進みます。

「たす1」を何枚も何枚も繰り返したり、とにかく条件反射で見た瞬間に答えがわかるくらいまで…

「考える」というより「体に覚えさせる」

感じをイメージすると良いかと思います。

基礎をしっかり身につけなければ応用問題も解けないので、大切なことだと思います。

ただし、飽きそう、つまらなそう…笑

常にアウトプットなので、受け身で終わらない

先生の授業を聞くスタイルだと、どうしても気分や体調によって、先生の声がBGMになるときもある。

でも、公文では「今日の分」をやって帰るから、気分によってかかる時間は違っても「今日は何も身についていない」っていうことがない。

勉強ではインプットも大切だけど、同じだけアウトプットも大切。

インプットしながらアウトプットしていくスタイルの公文は、とても効率的です。

毎日学習する習慣が身につく

公文式では、週2回教室に通い、宿題のプリントも出されます。

教室の時間が1科目20分程度(学年により異なる)で、宿題はだいたい1日20分くらい。(年長長女の場合)

「1日に決められた量だけしなくちゃだよー。宿題ができなくても、公文に来る前に慌ててしないでいいから、その時は「できなかった」って渡してね。

宿題量とか、調整していくから。」

って言われました。

先生によって、多少方針は違うのかもしれないけど、「無理のない量を毎日継続」を大切にしているのを感じました。

公文式のデメリット

一方で、公文式には弊害があるという声も多くあります。

代表的なのは以下のもの

公文式のデメリット

  • スピード重視で、思考力が身につかない
  • 字が汚くなる
  • 中学受験には役に立たない

この3点について、詳しく説明します。

スピード重視で、思考力が身につかない

よく言われるのは「公文の数学はスピード重視で考える間も無く答えを出していくから、思考力が養われない」というもの。

その通り、公文のガイドブックにも「公文式算数・数学は〈計算力〉に絞り込み」と明記されています。

ちなみに、これが長女が体験で受けた算数のプリント。

…ひたすら1を足しています。

長女の学力はというと、年長の全国テストで都道県で10位以内に入る程度で、算数も得意なのですが…

字を丁寧に書くので、スピードが遅く、スピード重視の公文式では最初高いレベルになりませんでした。

間違うはずのないレベルで、ひたすら1を足しています。笑

ただ、上述しましたが、この基礎的な計算力をしっかりつけるというのは重要なこと。

いおり
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高校時代からの友人に、阪大の理系院卒で超大手メーカー研究職に就職した人と、東大卒で同じく超大手に就職した人がいるのですが、数学偏差値がめちゃくちゃ高かった2人も、公文数学出身でした。

公文数学で基礎的な計算力が身につくと

  • 「思考にかける時間が長くとれる」
  • 「計算が苦にならないから、数学自体に苦手意識が全く生まれない」

とのこと。

2人とも、天才肌ではなく、どちらかというと、コツコツ努力する性格です。

字が汚くなる

これは…どうでしょう?

確かに、算数は見た瞬間にささささっと書けないと次のステップにいけないので、早く書く=字は綺麗には書かない。となりそうです。

国語の時間も測るので、公文式を習って字が綺麗になることはなさそうですね。

他で、字を書くこと自体の練習をする必要がありそうです。

綺麗な字、とまではいかなくても、ノートでの見間違いや、テストで正しいことを書いているのにバツをされる…とならないように、他人にもみやすい字を書くことは重要だと思います。

中学受験には役に立たない

いおり
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これは、都内で公文の教室を運営していた友人が教えてくれたのですが、中学受験をするのが当たり前の地域では、幼少期から公文に通い、基礎学力をつけた上で、小学3年生や4年生くらいから受験塾に切り替えるのだそうです。

例えば算数。公文式で身につくのは「計算力」。

以上!!

中学受験って、文章問題や、平面図形やら立体図形やら色々出てきますよね?

そういうものを解く力は、公文ではつきません!!

計算力をつけたことで、算数が好きになり、他の課題にも積極的に取り組むっていうのが公文の良いところで、文章や図形の問題はほとんどないから、それはなんとか自分で補うしかないんですよね…

英語にしても、どんどん先に進んでも、中学受験レベルを通り越してやっても、「中学受験そのもの」には役に立たない。(ただ、算数よりははるかに恩恵は大きいはず)

それから、公文の先生は受験情報は持っていないとのこと。

熱心な先生が自ら学ぶことはあるかもしれませんが、中学受験をしたい人は、専門塾の情報もあったほうが絶対に有利です。

大手受験専門塾の情報量は、凄まじいです。

最近、小学一年生用の「四谷大塚のリトルクラス」のテキストを見ましたが、公文とは真逆の、思考力を問う問題、読解力が必要な問題が、明るくてイラストい問題集になっていて、一目惚れしましたw

こんなのを毎日コツコツやってると、そりゃぁ差がつきますよ…

公文式の弊害を生むのは、親のエゴ

よく言われるデメリットを3点あげましたが、私が色々と公文式について調べる中で、強く感じたのは

「母親の頑張りが間違った方向に行くと、子供が犠牲になる」ということです。

公文式では、頑張った子を表彰する制度がある

公文式には

  • 半年以上先に進んだら表彰状
  • 3学年先の教材の200番台まで進めたらオブジェ
  • 各教科、全国10位内で未来フォーラムに招かれる

という、なんとも頑張る力をくすぐる制度が存在します。

ちなみにオブジェは毎年デザインが変わりますが、2019年はこんなの。

(公文式公式HPより)

子供心をくすぐる色とりどりのキラキラが、教室に飾られていました。

長女も、見てすぐに「あれが欲しい!」と夢中に…

でも、このオブジェ、相当な努力と才能がないと取れません。

3学年先ですよ、3学年先。

小学1年生だとしたら、小学4年生。

教室で足し算を習っている頃に、1人割り算をマスター。

それも、きちんと時間と正解数を調べてスモールステップで進んでいく公文式

レベルごとにテストもある公文式。

なので、ごまかして取ることはできません。

全国10位以内の未来フォーラムなんて、どんな天才かしらという感じなので、一般的には、半年先の表彰状か、一生懸命頑張ってこのオブジェを目指すことになりそうですね。

よくも悪くも、公文式は他人と比べやすい

この、進度がわかりやすいのが、公文の良いところであり、弊害を生むところだなと思います。

子供に早期から教育させる親であれば

「我が子にもオブジェを」なんて思ってしまうのではないでしょうか。

我が子が公文でオブジェゲット!誇らしいですね。

しかも、ちょっと調べれば、それが「3学年先に進んでいる証しとわかる」

なんて自尊心をくすぐるのでしょう。

いおり
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子供が「オブジェが欲しい!」と思えば頑張る原動力になるけど、親が「オブジェを取らせたい!」と思ったら、そこから悲劇が始まるのではないでしょうか…

「危ない公文早期教育」子供を見なくなった親

公文については数々の本がありますが、例えば有名なのは「危ない公文早期教育」という保坂展人氏の著書。

そこには、小さい頃から子供に毎日何十枚ものプリントをすることを強い、子供の遊ぶ時間を奪い、勉強や習い事漬けにする親たちの姿が描かれています。

「賢くなって欲しい」「良い大学に行って欲しい」

最初は純粋に、子供の未来を願っての公文通いであったはずなのに、いつの間にか目的は「何学年も先の勉強をすること」にすり替わっていく。

その本にはこんな記述があります。(要約)

小さい頃から勉強漬けだった子供たちは、小学3.4年生くらいまでは成績が良い。

しかしその頃から、それまで早期教育など受けず、たっぷり遊んでいた子供だちがぐんぐん伸び始める。

一方、早期教育を受けていた子供たちは、かなり無理をしていることもあって、伸び悩んだり、息切れする子が出てきます。

〜「危ない公文式早期教育」より〜

いおり
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こんな記述を見たら「え、早期教育って良くないのかな?」って思いますよね?!

いや、ちょっと待って。

公文は、1日に何十分、何時間も勉強させろなんて、言ってないから!

公文式では毎日プリントが渡されますが、幼稚園児なら2教科でも20分もかからないです。

体験レッスンでは、算数は5分で解くことを目標にするプリント5枚(1枚10問程度)、国語は目標時間は書かれていませんが同じく5枚を渡されました。

このプリント量は、先生によって少し差があるようです。

厳しめで、たくさん渡す先生もいれば、あまり渡さない先生もいる。

子供や家庭の状況を見て渡しているはずですが…

毎日40枚分ものプリントを渡すなんて、先生がオブジェを出すことに目が眩んでいるか、親のあまりの迫力に負けているか、どちらかしか考えられないです。

いおり
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オブジェをとるのとても大変なので、1教室から1人でたら凄いし、ずっと出たことがない教室もたくさんあるそうです。

先生も、ちょっと期待できる生徒がいたらたくさんやらせたくなってしまうのかもしれませんが、それって公文式の意向からは外れているし、子供の未来を潰す言語道断の行為ではないでしょうか。

公文式は使い方次第

公文式は、実績もあるし、使い方を間違わなければ、良い勉強法だと思っています。

私が公文を上手に使うために大切と思うポイントはこちら。

  • 決められた分量を毎日コツコツする
  • どれだけ先をやっているかは、親は気にしない
  • 算数・数学の計算問題以外は他の教材で補う

公文式のメリット・デメリットを調べた結果

公文式は魅力的な部分がたくさんあり、散々調べて体験にも行って、どうしようか悩みました。

ですが、私は結局通わない決断になりそうです。

なぜなら、先ほど上述した「四谷大塚リトルクラス」のテキストに一目惚れをしたから。

一番のポイントは

「こっちの方が楽しそう!!!」

まぁ、基礎と応用の違いとか、計算力と文章読解のどちらを重視するかとか山ほどポイントはあるのですが、1番はこれかな…

書き始めたら長くなるので、また記事にします。

公文式をする子もしない子も、学ぶことを「楽しい!」と思えて、明るい未来に繋がりますように…

いおり
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